desteny?

meeco  2008-10-26投稿
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十秒間の熱いキス―\r

身体の震えは、止まらなかった。長谷部に悟られまいと、全身に力を入れて、ガチガチに固まっていた。

「香里・・・?固いよ、身体。嫌?」

「ううん・・・。」

「そう?身体が震えてるよ・・・。」

長谷部は、何も知らない―あの日の事も・・・。

「ま、良いや。そろそろ車出そうか?暗くなって来たしさ・・・。」

「うん・・・。」

キスは、何とかクリア出来た。今でも、触られたり、近くに来られるだけでも、震えが止まらなくなってしまう―
いつか長谷部に、変に思われてしまうんじゃ無いか?と不安だった。頭では、そう思っていても、身体までは、自分の意志でコントロール出来なかった。身体が勝手に、男性を拒否し続けていた。

車を駐車場から出し、長谷部の運転する車は、東京方面では無い方向に走り出した。

「今日、どっか泊まって行こうか?」

軽い感じで、長谷部は私に聞いた。

「私の両親、うるさいんです。だから、泊まるのは、ちょっと・・・。」

両親の事は、理由だった。私自身が拒否していた―\r

「じゃあ、休憩なら良いでしょ?急げば、夜には東京に帰れるし・・・。」

長谷部は、私に断る隙を与え無かった。何て断ったら良いのか・・・。それも、分からなかった。

「でも・・・。」

「良いよね?泊まりじゃ無いなら。他に行く所も無いんだし。」

強引な長谷部に、言われるがまま、途中で、車を降りる訳にも行かず、車は、海沿いの、古惚けたラブホテルに指示機も出さずに入り、駐車場で停まった―\r




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