あなたが探してくれたから、あたしはいつだって安心して隠れることができたんだ。
あの頃あたしは、いつもいつも不安だった。
誰も来てくれないんじゃないか、このまま一人ぼっちで一人の世界で、誰にも気づかれずに死んでしまうんじゃないかって。
ずっとずっと、怖くてたまらなかったんだ。
けどあなたが来てくれた。
わかりにくい場所に隠れたあたしを、あなたは最後の最後まであきらめずに、探してくれたね。
「みーつけた!」
あなたの笑顔、ふわりと優しいその笑顔が。
どれだけあたしを救ったか。
ねぇ、また隠れてもいい?
また悲しいことがあったんだよ、つらいことがあったんだよ。
こんな甘えごと、あなたにしか言えないから。
またあたしを探しに来て。
今度はちゃんと見つけられる場所にするから、困らせたりしないから。
あたしのために手を伸ばしてほしい。
目を動かしてほしい。
耳を澄ませてほしい。
その足であたしに近づいて。
笑って言ってくれるだけでいいんだ。
「みーつけた!」
ほら、その言葉だけで、笑顔が咲く。
あたしはただ、あなたに見つけてほしい。
あなたに見つけてほしい……。