一夜明け、本部からは見渡す限りの地平線が静けさを物語っている。
昨夜直撃したミサイルにより、損傷した一部を修復している。もっとも数時間で済む程度ではあるが。
ラスティー『あ〜あ、穴開けちゃってよ。』
グリーズが無表情でいるのを見るや、雰囲気を感じ取り
ラスティー『俺の番なら倍は壊れてたかな(笑)』
と言い残し立ち去った。
グリーズはシャドーで三本の指には入る使い手だ。
ちなみに暗黙の了解ではあるが、一番手は陣、二番手がレイジスという事になっている。
厳密には陣の戦ったところを見たことのあるものはレイジスだけである。
シャドー結成時からいるのは二人だけであり、陣が総司令官になってからは自ら戦ったことは無い。
戦闘があってから既に3日が経っている。あれ以来攻撃が無い。
レイジス『これを逃す手はない。』
レイジスは特別攻撃要請を陣に伝え、陣は了承した。
特別攻撃要請は非戦闘地域での先制攻撃を意味する。
シャドー航空部隊の戦闘機60機を載せた航空母艦が太平洋を東へ向かった。
レイジスが最高司令官として同乗している。
目標まで後1200キロまで迫っている。