その時彼女が言った事3

夢創  2008-10-27投稿
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少し落ち着いて来たので、俺は彼女の名前と、送り先、ついでに(メインか?)電話番号を聞いた。
「智子!堀内智子です! 年は18よ」

(年下かぁ)苦手…と言うか、俺は今まで、年上としか付き合った事がない。

「ほ、じゃ、智ちゃんだね。俺は、新井一弘。今をときめく23歳。」

「へぇー、じゃ、かずさんだね。よろしくね!」

「んで、何処へ送ればいい?逗子?鎌倉?」

「…かずさんは、何処へ行くの?」

「え?ああ、上大岡。部屋に帰る途中だけど?」

「じゃあ、その、上大岡」

智子は、電車の始発まで、びしょ濡れのまま、その辺で時間を潰す。と言うのだから、勢いで、

「風邪ひくぞ!」
と、俺。

「じゃ、朝までかずさんの部屋に、お呼ばれするわ」

あっさり言った。しかも上からだ!

「って、ほんのさっき、知り合ったばっかじゃん!からかってんのか?」

「だって〜、かずさんは大丈夫って、あたしの中で決まったんだも〜ん」

語尾にハートマークがついていた。その後は、黙り込む俺に、

「ね♪お・ね・が・い」

の、連呼。
これほど太鼓判を押された男は、複雑な気持ちになる。

「…ふぅ、んじゃ、朝までだぞ!仕事行く時、一緒に出るんだぞ!」

俺は負けた。

「やっぱ、かずさん優しくて良い人〜♪だ〜い好き」

(B型だな…)俺は勝手に思っていた。
アパートに着いた。
鉄製の階段を、軽快に登る智子がいた。真夜中に…鼻歌まじりで…



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