『国分先輩!?』
名前を呼ばれて後ろを振り向くと、屋上の入り口に国分先輩が立っていた。
「空曇ってるね。」
『え...?』
国分先輩は昨日何もなかったかのように話しかけてきた。
「今は曇りだけど、今にも雨が降ってきそうだね。」
『...』
「どうした?」
『どうした?って...昨日!』
ァタシが昨日の事を話に出すと国分先輩の顔が真剣になった。
「あぁ...別れたから。」
『え?』
「これからはハチだけだから。」
『本当?...ですか?』
「うん。
でも、
そのかわり...」
『そのかわり?』
ァタシが聞き返すと国分先輩は一瞬笑顔を見せてからまた真剣な顔で言った。
「不二と喋らないで?」
『え?どうして?』
「ハチは俺が好きなんでしょ?だから他の男とは仲良くしてほしくない。
それが無理なら
バイバイね。」
『えっ!?
わかりました!不二先輩とは喋らないようにします...』
「うん!それでOK★」
ァタシは結局国分先輩を信じることにした。
でも、誰かを裏切って手に入れた幸せなんて、長く続くわけないって...
ここからもう
裏切られてた。