そんな事を考えているうちに家に着いた。
ガチャ
「ただいまー」
……あれ?
「ただいまー!」
……ん?
「麻衣ー?」
家にあがる。
「麻衣ー」
ダイニングの扉を開ける。
「ここにも、居ないか――ん?」
そこでも麻衣の姿を発見することは出来なかったがその代わりにテーブルの上に手紙が置いてあるのを見つけた。
何々…。
『お帰り、お兄ちゃん。
お出迎え出来なくてごめんね。
今日、英里奈ちゃん達と遊ぶ約束したので帰りは少し遅くなるから。
じゃ、いってきまーす!』
「…はいはい」
ちゃんと手紙を残していくなんて律儀だなあいつは。
「…さてと」
俺も出掛けないとな。
「えーと煎茶、煎茶」
棚を漁る。
「お、あったあった」
あとは、水筒とお湯か…おっ、水筒発見。
後はお湯っと。
水を入れたヤカンを火にかける。
待つこと一分強。
お湯完成。
「よし…!後は…」
茶漉しを用意してっと。
「よっと………よし完成」
熱々のお茶が完成した。
うん、良い匂いだ。
「えーと、椿餅は……お、めっけ」
これで準備完了だな。
「おっと忘れるとこだった」
そう言って俺は棚を漁り中から線香を取り出した。
続