続かない会話も、それでなら続いた。
散々「ないこと」話して笑って。
私がついた嘘はひとつじゃない。どんどんと、嘘は増えていった。
話題を作る為に。
苦手だった女の子達と、盛り上がれている自分を失いたくなかった。
自分が作り上げた嘘の自分で、女の子の輪の中に入れた気になってたの。
でも、後に残るのは後悔と罪悪感。
だって、嘘なんだもん。
本来の自分ではない者がどんどん自分の重ねる嘘で友達?の中を一人歩きしていく。
自分の中で、言葉では言えないような危機感がモヤモヤしていたけれど。バレなければいい。
必要以上に接触しなければいい。って無理矢理気持ちをすり替えて。
この嘘は、この学校を卒業して、就職したら皆、離れていくんだから。そうしたら、終わるんだから。
と、自分にまで変な理屈をこねて。
今何とかこの輪の中に居られればいい。
そう思ってた。
馬鹿でしょう?馬鹿なんです。
そんな偽者な自分を友達だと言ってくれる子達は「本来の私」を知るハズもない。
本当の私の抱えていた悩みを友達に話せば、すぐにこれまでの事が嘘だったとバレるわけで。
相談出来るわけもなかった。
唯一、その時、等身大の本当の私を知っていたのは、当時、お付き合いしていた彼。(今の旦那サンです)
彼には、自分が友達に嘘をついている事、それがもう自分自身では取り返しが付かない感じになっている事を、ちゃんと話していた。
彼は、私を叱ったりもしたし、友達との仲裁?仲介?に入ろうか?と申し出てくれたり。
とにかく、「俺には隠さずに話して。でないと、自業自得にしろ、お前の逃げ場がなくなるから」と、常に正面で私の気持ちや話を受け止めてくれていた。
そんな彼とも、自分の勝手で別れてしまったのだけれど。
学校(嘘)とバイト先(本当)のまったくキャラの違う生活は卒業するまで続いた。
学校でボロが出なかったわけじゃない。
私の言動のつじつまの合わなさに、離れて行く子は少なくなかった。
それが噂になり、ポツンと一人になったりもしたけれど。自分から、
「これまでの事は嘘でした」とは言う度胸すらなかった。情けないけど、ポツンになっても、それ以上の苦痛を味わうかもしれないなら。
ひたすら「黙って」いるほうが楽だった。