クラスにいた人は彼の日頃決して見せない哀しそうで、無表情のまま殴り続ける彼を何が起きたかわからないままみていた。
一番近くにいた少年と先ほどまで話をしていた男は今までの出来事に呆然としていたがふと我に戻り彼を止めた。
彼にやめるように言いながら必死で殴り続けている彼の手を止めた。
すると彼は殴る手を止めた。そして掴まれた手をみて男に
「お願い。離して」
と言い、男は彼のあまりの優しい声に掴んでいた手を放してしまった。
彼は意識が朦朧としている少年の背中からナイフを抜き彼はゆっくりと歩き教室を出た。
彼がでてから今まで凄く静かだった教室は一気にざわつきだした。
ある人は泣き出し、ある人は
「何が起こったの!?」
と現状を理解できない人がいた。