何で…大好きって簡単に言えないのに 死ねって言葉は簡単に言えるんだろう。
〇〇中学校の屋上…少し肌寒い。
後悔で 涙が出る。
私は ルミ。中2。 その時仲良くしてた ヤスヨがいつも言う。『ねぇルミ…何かして欲しい事ない?』
そう…使いっパシりだ。
『じゃ〜パン買って来て〜』
『うん!』
彼女は嬉しそうに走る。
容姿も悪く 頭も馬鹿、運動音痴な彼女は 嫌われ物だった。 だから 何か頼まれると 嫌がらず、それが面白かった。
『マジで〜? 今日はカレーパンの気分だったのに…』
『だょね、今 買い直して来るね!』
こんな事 毎日。
『あ〜先輩に呼び出しクラッタョ…ヤスヨ、代りにお願いね』『うん!行ってくるね』
次の日、ヤスヨはボコボコの顔で…『だって、ルミとは親友じゃん、大好きだから!』と、笑って言った。
私が生意気だと 他の学校からケンカを売られた時も、
『ねぇ ねぇ ねぇ…ヤスヨ〜、困っちゃった。〇〇学校行って来て〜。』
『うん わかった!』
次の日、ヤスヨは腕の骨を骨折し、入院した。
「お見舞いくらい行かないとな…」 軽い気持ちだった。
ヤスヨの母さんには いつも 良い子ぶってた。
『ルミchan、いつも ありがとね。あの子ったら また怪我して…。』
いつも?、私の代りの怪我。
『なんだ 生きてたの〜死ねばいいのに〜ハハッ』
いつものジョークのつもりだった。
『ハハッ…本当だね』
寂しい目の彼女は答えた。
「7時のニュースの時間です。昨夜8時頃、〇〇中学校から 飛下り自殺がありました。自殺したのは 別の中学の……」
震えた……。
ヤスヨ…。
結局、以前 〇〇中学にボコボコにされ その腹癒せに 飛下り自殺したとゆう事で 片付けられた。
『ルミ…親友じゃん、大好きだょ!』
ヤスヨは軽い気持ちじゃなく、真剣に私に伝えてきてたんだ。
遺書はなかった。
ただ、私宛ての手紙に 一文だけ…「ルミ、大好きだから」と…。
肌寒い屋上。
ヤスヨ…私も一人ぼっちだったの。 ゴメンネ……死ねばなんて。ヤスヨ、大好きだょ。
私は〇〇中学の屋上から《 ダイブ》 した。