なんで好きになっちゃったんだろう。
よりにもよって、君に。
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「うーっちゃん!今日部活あんの?」
「ないよ〜」
「だったらさぁ、遊ばねぇ?」
「いーよ、どこで?」
「うっちゃんちは??」
「ダメだと思う」
「じゃ、俺んちで☆」
「うん」
汰一は俺とクラスメイトで親友。
友達を、よりにもよって同性を好きになってしまった。
自分でもキモチワルイと思う。だけどどうしても好き。
けれど、同性の友達という立場にいる俺を、汰一はそんな風に意識したことは全く無いだろう。
できることなら、汰一を今すぐにでも抱き締めていっそのこと全てを伝えたい。
だけどそれは叶わぬ願い。
だからこそ、胸に閉まって置くべきだと、内海は思う。
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「お邪魔しまーす…」
「誰もいねぇから」
汰一がふっと笑う。
あぁ、
愛しい。
この笑顔は俺だけに向けられたモノ。
そんな些細なことも幸せに感じる。
「飲み物取ってくる」
「俺アップルティー」
「ねーよそんなの。うっちゃんは水ね水。水道水」
「ごめん分かったお茶でいい!」
俺が水道水嫌いなことを知っててたいちゃんは言う。
さすがは自称ドS。
「あ!」
汰一が冷蔵庫を開けた瞬間に驚いたような声を出した。
「アップルティーある!」
「マジで?やった♪」
*?へ*