ケインとアカネは同じ部隊に配属された。見知った人がいたことで緊張が少し和らいだ。
二人の配属された部隊は特攻部隊で一番死ぬ確率が高い部隊だ。
「ね〜アカネ」
「なに〜?」
「今日は何かいいことでもあった?」
「ちょっとね〜」
ハイドとの約束を隠す理由は無かったけどアカネは恥ずかしくて言えなかった。
「そっか…」
ケインはアカネが隠していることの想像がついていた。なぜならアカネのことをずっと見ていたから…。
「ハイド…」
ケインは誰にも聞こえない声で呟いた…。
メイヤは王族の近衛部隊に配属された。
近衛部隊は王族を守るだけではなく、王族のお世話もしなくてはならない。その仕事はメイドとあまり変わらない。
「君はメイヤと言うんだね」
「はい、王子」
「なかなか可愛いじゃないか」
「ありがとうございます。」
メイヤは王子の舐め回すような目線にも臆せず一礼した。
「この私の世話を出来るんだ誇りに思えよ」
「わかっております。」
「なら早速仕事をしてもらうかな」
メイヤの目はどんどん濁っていった。