拓海が開始直後にダンクを決め、試合は12―2で男子がリードしていた。
「案外楽勝だな。」
大和がそう考えていると、白石がボールを奪った。
「あっ。しまった。」
白石は軽々とレイアップを決めた。
「甘く見ない方がいいぞ」拓海が冷静に言う。白石は形を作り恵にパスを出した「やっときたか」
修司が言った直後に、恵はにこりと笑顔を見せる。
「か、かわいい・・」
と思った次の瞬間、3Pを放った。それは見事にリングへ収まった。
「なっ・・何〜〜?」
修司が叫んだ。なおも女子は攻め続ける。
「よっ、と」白石から美咲にパスが出される。翔人はターンに反応するが、フェイクをかけられ、そのままシュートが決まる。
「つ、強い。」
翔人が一言つぶやいた。
「女子だからってなめない方がいいわよ。」
白石が自信あり気に言った。そして亮介も笑う。
「そうこなきゃおもろうないわ。」
亮介の目に気合いがこめられていた。