ハーフムーン ?

 2008-11-04投稿
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ミユキは続けて聞いた。
「あなたはもしかして…すべて知ってるんじゃないですか?ショウの居場所も、『メラミン』のマスターの正体も、私がココに連れられて来たワケも、ホテルに一緒にいた男の正体も、えーっと…『ラーメン年金問題』のお店のこともっ」


「ラーメン…?年金…?何だいそりゃ?」
男は首を傾げる。

「あ、いいです…それは忘れて下さい」
ミユキは慌てて取り消した。

「まぁいいや。ラーメン屋も含めて、すべて心当たりは無いよ。本当に私はただのアルバイトなんだから」
男はきっぱりと否定した。

「でも、昨夜まであの街にいたアナタが、今日たまたまココに居る私を乗せて、タクシーの運転手をしているなんて、不自然過ぎます」
ミユキは食い下がった。

「たまたまでは無いよ。ちゃんと、キミの方から予約してきたじゃないか」
男はそう反論した。

「え?アタシは予約なんてしてないよ」
ミユキが答える。

「あれ?あの電話はキミじゃないのか?」

「アタシじゃない。一体どんな電話だったんですか?」

「若い女性の声で、さっきの場所で待っててくれって言われたよ」





「若い女性…?」
ミユキは、外の霧がさらに深まっていったように感じた。



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