奈央と出会えたから。<266>

麻呂  2008-11-04投稿
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それをイイコトに、青山さんの言葉は、ますますエスカレートしていった。



『あんたさぁ、マジで相手されてると思ってんの?!ばかじゃね?!

あんたみたいなダサイ女、北岡先輩がマジで相手してるようなら笑えるわ。

所詮は遊びよね。

ア・ソ・ビ。

北岡先輩には、あんたじゃ釣り合わねぇんだよっっ。

とっとと消えなっっバーカ。

少しは身の程を知れよ?!

鏡見たコトあんのかよ?!

てめぇ見てっと、うぜぇーんだよ。

吐き気がするわ。

忠告しといてやる。
北岡先輩から手を引け。

さもないと、これから痛い目に合うよ、あんた。

分かったら家帰って、ママにでも慰めてもらいな!!』



青山さんは、あたしにそう捨てゼリフを残し、その場から立ち去った。





『ひど‥‥‥い‥‥‥‥‥。』



悔しくて――



涙が止まらなかった――



悔しい‥‥悔しいよ‥‥‥。



青山さんに言われた言葉よりも‥‥‥



聖人が‥‥女のコと抱き合っているのを見てしまったコトが、



あたしはショックだったんだ――



確かに――



最近、あたしはユカと仲直りするコトが出来て、浮かれ過ぎていたかも知れない。



でも――



聖人は‥‥聖人は、それを優しく見守っていてくれたじゃん。



ユカと、また元通りに仲良くなれたコトを、



一緒に喜んでくれたじゃん――



“よかったな”って――



なのに、



なのに――



その間、



聖人は、あたし以外の他の女のコと会っていたんだ――



そう言うコトだったんだね――



あたしって、相当オメデタイ頭してるよね――



バカみたい――



相当バカだよ‥‥あたし‥‥‥。



その日は、家に帰る足取りが、やけに重くて――



お母さん‥‥‥



もう‥帰ってるかな――



真っ赤になった目と、



腫れた瞼が元に戻るまで――



あたしは、



公園で時間を潰すコトにしたんだ――



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