亮介の活躍によって試合は39―20で男子が勝った。美咲は白石と共に笑っていた。
「大丈夫やったか?」
「あ、うん。大丈夫」
亮介が海琴を気遣っていた「ならえぇ。今日はありがとうな。」亮介の笑顔に海琴は顔を赤くしていた。
「さーてと、美咲ちゃーん忘れてないよな。ご褒美のチューを!」
修司が勢いよく言う。
「んーと、じゃあジャンケンで勝った人ね。」
白石が冷静に言った。修司や蓮悟のテンションが上がる。
「いくぜ。最初はグー、ジャンケン・・」
一斉に出た手の中で修司と翔人が勝っていた。
「負けんぞ。翔人ごときに・・」翔人は恐張りながらもジャンケンをする。二人の出した手は、明らかに翔人の勝ちを示していた。
「あーぁ・・勝負運ねぇな・・」修司のテンションが一気に下がる。
「あの、えーと・・」
翔人があたふたしていると、美咲が翔人の頬に柔らかくキスをした。翔人は余りのキスの柔らかさにその場に倒れた。
「翔人。大丈夫か?」
大和が心配して駆け寄る。美咲も顔を赤らめていた。少しだけ涼しい風が体育館を駆けていった。