「あたし、好きな人ができた」
ある日、あたしが友達にこう報告すると、その友達は、めっちゃ喜んでくれた。
『んで、相手だれなの?』
「彼女持ちの人何だよね」
そう、あたしの好きな人は、彼女持ちでしかも、後輩だった。自分でも、まさか後輩を好きになるとは予想もしてなかった。それでも、その後輩とは仲が良くて、毎日メールしたり話したりしている。そうしているうちに、あたしの気持ちはどんどん大きくなっていった。
ある日、その後輩があたしに言った。
『彼女に、学校で必要なこと以外は、話すのやめようって言われた』
あたしは、思った。あなたは、それで幸せなの?あの子と居て、幸せ?そんなの本当の幸せじゃないよ・・・。
「あたし、好き」
『誰が?』
「あんたのこと好きなの!」
あぁ、言っちゃったよ。これでもう終わりなのかな?
『へ?うそだら?』
「本気。ホントにホント。」
『でも俺、彼女いるに?』
だから言えなかったんだよ。だから好きってただ一言がずっと言えずに居たんだよ。あたしは、返事を返すことができなかった。すると、
『返事、今じゃなきゃダメ?』
彼が発したこの一言が、ヤケに暖かく感じて、なんか幸せになれた。
「待つよ。」
ずっと待ってるから...