檸檬哀歌?

なお  2008-11-08投稿
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あの日以来、猛はマメにメールをくれる。

内容はほとんどがたわいもないメール。
私はあまり返さない。

もともとメールは苦手。
気持ちを言葉にするって難しいし、打ち直していると我にかえって何やってるんだか空しくなるから。


「なんかあった?」
「えっ?」

沙笑が心配そうに覗き込んだ。私は笑顔で告げる。
「何もなぃ」
沙笑は敏感。だけど優しいからわかっていてもそれ以上は聞かないでくれる。

「玲…場所変えよう」
学食でお茶していると沙笑が立ち上がった。

私は辺りを見渡して沙笑の異変理由を見つけた。
「いいわよ、気にしないで」「玲…」

前から友達と希美が歩いてきた。
高校からつい最近まで希美と沙笑の三人組だった。
隼人と別れるまでは。

希美と隼人は私に隠れて付き合っていた。

それが私と隼人の別れた最大の理由。

わかった時、二人を許せなかったけど…今はもう…
だけど沙笑は希美を許せないみたい。

「玲は優しすぎるのよ」
「そんなことないって」
沙笑は希美を見るたびに怒る。私は苦笑いしていた。
「だって玲は彼氏も友達も失ったのよ?隼人も希美も私は許せない。」
沙笑が正解。
だけど本当にもういい。



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