アカネも魔法に感動していた。
のんきに眺めていたら鳥の形をした火の魔法がこっちに飛んできた。
アカネには当たらなかったが後ろの方にいた女兵士に当たり泣き叫んでいた。
それを見てアカネは自分が戦場にいることを思い出し恐ろしくなった。
その時、「第一軍行けぇ」と隊長が叫んでいるのを聞いた。
アカネは少し遅れて走り出した。アカネもケインも一軍だったからだ。
敵の一軍もこちらに向かって来た。
そして戦闘が起こった。近接戦闘での魔法は、とても綺麗とは言えなかった。
腕が飛び足も飛び頭も飛んでいた。
アカネはその中で震えながら相手が死なない程度の威力で攻撃し自分を守っていることしかできなかった。
しかし、そう長くは保たなかった。
一人の兵士がアカネに斬りかかってきた、アカネはそれをギリギリでかわしたが戦闘服の中に隠しながらつけていたネックレスが飛び出して、敵の剣に当たり戦場の中に飛んでいった。
アカネは慌てて取りに行ったがネックレスは見るも無惨な姿になっていた。
「ごめんね…ハイド」
「ごめんね…ハイド」
「ごめんね…」
アカネが俯き泣いているところにさっきの敵が来てアカネに剣を振り下ろしていた…