「目が、紅かった・・・??」
メレディスの顔つきは一変した。
「はい、確かに見たんです。ウィルさんの、この、眼光の部分が紅黒く、・・・・・!」
ドクタージニーは自分の目を指さし言った。
「私がなにを言いたいのか、わかりますよね?」
ノイザーは力を使うと瞳が紅く染まる。
そんな常識、誰だって知っている。
「え、でも、そんなまさか・・・」
それでもメレディスは、信じられない。ノイザーは警察が捕まえなければいけない危険な存在だ、と教え込まされているのだ。ウィルがまさか危険人物だなんて、信じられない、信じたくもない。
「なにかの間違いじゃ・・・・・」
「違います。無傷の体にあの瞳・・・間違いないです。」
メレディスはドクタージニーの話を聞いているのか否か、自分のコーヒーをじっと見つめたまま、動こうとしなかった。
朝になった。眩しい光がカーテンを通り抜け、マリアとケヴィンのいるリビングを明るく照らす。
二人はフィオナが去った約二日前から、泣きに泣き、食事もろくに喉をとおらずにいた。