痛い。頭が痛い。
洒落にならないくらい痛い。昨日のラィナのせいか?確かに痛かったが、その痛みとはまた違う痛みだ。
クラクラする。
「早く起きろ!!!!」
(ズゴン)
「!?!?」
「朝食ができたって皆読んでるょ!!早くして!!私お腹すいた!!」
あ、ダメだ。意識が・・・
「はぁやぁくぅ!」
視界の端にラィナのハンマーが見える。
あぁ、どうにでもなれ。
(ドスン)
「鵺さーん、こいつ起きないから、引きずってきたぁ。」
ラィナがぼろ雑巾みたいなシーファを持ち上げる。
「ッハハ!朝から元気がいいねぇ、ほら食べな!」
「わぁ、いただきまぁす」
ラィナはシーファをその辺に投げ捨てると、朝食にかぶりついた。
薄暗い視界にラィナが移る。
(ラィナ・・・後で倍にして返しますからね)
あとの事は覚えていない。
「あ、起きた。」
少年の顔が視界に写る。
「う・・・」
「はい、動かない。もう少し安静にしてて。」
「誰・・?」
「李樹です」
「り・・・?」
「り じゅ です」
「李樹?」
「そうそう。」
「俺は・・・確か・・・」
「風邪をこじらせたんです。」
「風邪・・・か。」
「はい。」
「頭の包帯は何だ?」
「血が出てたんで。」
「ラィナ・・・あの糞野郎が・・・すぐにでも殺し・・」
「う゛こ゛く゛な゛っ」
「あ、体が、あれ?何か?」
動かない、動けない。
「はい、少し染みるよ・・」
「ちょ、まっ、お前、その銀色の液体は何だ!?」
「レジスタンスに代々伝わる秘薬ですよ。」
「わっ、やめっ・・・」
(ニヤリ)
「ぎゃぁぁあぁぁああ!?↑↓→←」
ある昼下がりの出来事である。