ドキドキドキドキ――
さっきまで、
聖人からの連絡が待ち遠しかったクセに――
キモチは、
早く、電話に出たくてたまらないクセに――
緊張して、
直ぐに出らんないよっっ。
『も、も、も‥‥もしもしっっ?!』
うぁっっ!!
ど‥‥どもっちゃったっっ‥‥‥。
ひゃあぁっっ☆
《‥‥‥‥‥。》
『ま、ま、ま‥‥聖人?!』
《‥‥‥奈央???どうかしたか?!
何どもってんのよ?!》
『ど‥‥どもってなんかないよ。
聖人の電話がヘンなんじゃない?!』
さすが聖人‥‥す‥‥するどいっっ‥‥‥‥‥。
《オマエ‥‥風邪ひいたか?!》
『ひいてないよ。何で?!』
《声がヘン。いつもと違う。》
『そんなコトないよ。いつもと同じだよっっ。』
《‥‥‥そっか。
ならいいケド‥‥。
ところでよ、最近何か変わったコトねぇか?!》
『か、変わったコト?!な、ないよっっ‥‥別に。』
《そっか‥‥。
奈央、ひとつ言っておくケドよ‥‥‥。》
『う‥‥うん‥‥‥。な、何?!』
《もし身の回りで何かおかしなコトがあったら、
直ぐに俺か、ミズホに言え。
分かったな?!》
『えっ?!おかしなコト???
ミ‥‥ミズホさんって???》
《例えば、誰かに呼び出されたとかよぉ。》
ドキッ――
『う‥‥うん。分かった。
何か変わったコトがあったら、直ぐに聖人かミズホさんに連絡するね。
でも‥‥ミズホさんて?!何で?!
ミズホさんは、もう卒業しちゃったのに?!』
《何でって‥‥。
あのな、
ミズホは―――》
『うん。』
ドキドキドキドキ――
《‥‥‥っつぅ‥‥‥‥‥。》
『聖人?!どうかしたのっっ?!
今どこ?!
どこからかけてるの?!』
《‥‥‥どこって‥‥‥‥。
オマエん家の前。》
えぇっっ?!
うそっっ?!