「第5章・夜と朝?」
時計を見ると、夜中の1時を回っていた。
メールには店の場所と名前があった。
店の近くに着くと、イオリにメールした。
イオリは職場でしか会っておらず、あまりお互いのことを知らない。
明るいトコから、手を振る女性がいた。
イオリだった。リョウはその光景に驚いた。以前見た光景に似ていたのだ。正確には似ている気がしていた。
店はclubとbarを合わせたようなトコだった。どっちしろ、リョウにはあまり縁のないトコだった。
いつものようにビールを注文した。
イオリは、何故か冷酒を飲んでいた。
リョウはそこで話したことをあまり覚えていなかった。
ヒップホップやレゲエが大音量で流れていたからじゃなく、疲れていて酔っていた訳でもなかった。
ただ店から出ると、雨が降っていた……