やっつんからの電話は
一年前に比べて
サイトの利用者が減って
来てるが今後どうするか?との内容…。
俺は気にも止めず
「とりあえずこのままで
いいよ…後から考えて
手を打つ…。」
やっつんは「あぁ…
わかった…」と電話を
切った…。
サイトの事はすべて
彼に任せていた…。
無責任な社長だ…。
俺の頭の中はあの娘で
いっぱいになっていた。
楽しくてたまらない!
ほとぼりが冷めたら
愛美と結婚して子供を
引き取る…。
妄想が暴走して来た…。
しかし、本気だった!
俺も人並みな人生を歩む!家庭を持つんだ!
その日はカッコつけて
ブランデーを
一本空けていた…。
だらしなくベッドに
スーツのまま
うつ伏せで寝ていた…。
何時だ?
すでに朝の10時前だった。
カーテンから漏れる光が
異様に黄色かった…。
「あれ…両手の指先がシビれてる…。」
寝すぎか?飲みすぎか?
手にあまり力が入らない。疲れているだけかな…。
俺は二度寝した…。