家に帰ってまであの人形に会うなんて…。
心が弾け飛びそうに
なった…。
また一人でギターを弾き
ながら部屋に隠った…。
無我夢中でテキトーに
弾いてフレーズとフレーズを繋ぎ合わせて行ったら
一曲出来た!
素朴だけど、愛すべき一曲一生、
表に出れない一曲…。
毎日、部屋でその曲を
弾いていた…。
歌詞は付けない…。
どうせ、きっと
暗くてネガティブな言葉
しか集まらないから…。
弾いていると誰かに
聴いてもらいたくなった。でも聴いてもらう友達も
いない…。
結局、家族にお願いした。
夜、母親と姉に聴いてもらう事にした…。
きっと、仕事で疲れて
いるに違いないのに…。
ギター弾きながら
その曲を歌った…。
タイトルもない…。
約2分ぐらい
二人は黙って聴いていて
くれた…。
母親も姉も「素朴だけど
いい曲じゃない!」と
誉めてくれた…。
しかし、二人共、目に涙を浮かべていた…。
やっぱり俺の創るものは
暗くて、悲しくなるのかな…。
また悲しい気持ちになった…。