1点を先制し、盛り上がる1組Aチーム。
仲間たちとハイタッチしたあとカズダンスを踊る隼人。
「も、楽勝楽勝。」
相手ボールで試合再開。
隼人は前線に上がり、パスを待つ。
すると相手チームの一人が味方陣内を突破していくのが見えた。
「うめーな、サッカー部か?」
「あっ入った・・・。」
最後はキーパーの股の間を抜かれあっさり同点。
「4組のあれ誰だ?」
相手チームの一人が気になり始める隼人。
前半はその後両チーム決め手を欠き同点で折り返す。
風下にまわって後半。
隼人は守備に回る。
すぐさま相手チームからのロングボールに反応し、追い掛ける。
そこへ背後から迫ってくる気配!
―次の瞬間―\r
隼人の目の前を“青山”という体操服の刺繍が通り抜ける!!(動体視力はかなりいんでげす!)
「速えーー」
隼人も足にはそれなりの自信があったが、明らかに向こうの方が速い。
“青山”はボールに追い付くと、トラップでさらにボールを前に出しドリブル。
隼人も懸命に後を追い、
ゴールライン際でようやく追い付くが、今度は鋭い切り返しについていけず置き去りに。
“青山”にペナルティーエリア内への侵入を許すと、角度のない所からシュートを決められ、これが決勝点。
結局隼人の1組Aチームは逆転負けで優勝を逃した。
だが、そのことよりも隼人の頭の中は“青山”のことでいっぱいだった。