「バカよね。この子」
「えっ?」
「柚希チャン。あたし、あなたのこと応援するわ!」
「亜依先輩…?」
「そんな暗い顔してちゃだめよ?雄介クンに嫌われちゃうわよ?」
「…はい!」
「じゃあね!また部活頑張りましょ♪」
「はい!!」
カチャンッ…
やっぱ先輩だなぁ♪
よしっ頑張ろう!
キーンコーンカーンコーン…
ふぁーあ…
やっと1日が
終わったあ…
後は帰るのみ♪♪
「あのっ…」
「へっ?」
振り向くと、可愛い女の子がいた。
顔知らないなぁ…
あれぇ?
この制服…南小?
「桜井柚希サンですよね?」
「はぁ…そうですけど?」
…ってなんであたし
敬語使ってんの!?
相手は年下だよ?
まぁいーや。
手っ取り早く終わらすか。
「なーに?どうしたの?」
「南小 6年の川村由羽です。姉の事で…」
「由羽チャンって言うんだ?可愛いね!」
「……川村亜季って知ってますか?」
「亜季チャン…?あれ?由羽チャンのお姉さん?」
「そうです。…ごめんなさい!!」
「え?どうしたの?」
「私の姉のせいで、柚希サンがこんな目に…」
この子…しっかりしてるなぁ…
「柚希〜!!」
「あ、桃!!」
安藤桃。アンドウ モモ
「あれ?この子…」
「亜季チャンの妹だって」
「どうも!」
「…こんにちわぁ」
「…桃?」
コソッ
「あの子ねぇ、亜季って子の妹じゃないのよ?」
「…はぁ?」
「だから、あの子はわざと川村由羽って名乗ってるの!!」
あぁ〜。そういう訳か。名乗りとかウザいね〜。
「…柚希サン?」
「あ〜ごめんね〜!お姉ちゃん達さぁ、忙しいからまたね〜」
ササッ
「……チッ…」
「桃〜!ありがとね♪」
「あの子むかつくのよ!だから一瞬にらんでやった!!」
ザスッ…
な…に…?
「ちょっ…!柚希!!」
桃の声が、だんだん聞こえなくなった…