ゆうすけと付き合いだして京都へ行くようになった。
今まで京都は小学校の修学旅行と、家族旅行で行った太秦映画村。
私がイメージしていた京都は新京極に金閣寺、時代劇に舞妓さん。おたべに五色豆、ハッカ味が大好きな変な町だった。
大人なって訪れた京都は素敵なところだった。
職場にも京都へ行くと必ずお土産を買った。
ある日、休憩の時に畑山さんが言った。
『くーちゃん、交際してる子は京都の子か?』
『はい、そうなんです。』
畑山さんはさりげなくポツリと言った。
『そぉか、健太が最近おとなしいのはそのせいか。』