ジリリ…ジリリ…
携帯の目覚まし時計が部屋に鳴り響いた。
(ん〜。もう朝か)
真新しい制服に身を包んだ結衣。今日は、入学式がある。
高校1年生になったばかりで、童顔なうえに背が145?しかない。顔は可愛いと可愛くないの間…いわゆる普通の顔だ。
朝は、ばたばたしててタクシーで家から駅まで向かった。駅に着くと、たくさんの合格した生徒たちがいた。
「人がたくさんいるね」「そうだね」
暇だった結衣は、お母さんと話をしていた。
カンカンカン‥
電車がくる音がなったから、椅子から立ち上がって入り口の近くに向かった。人がたくさんいて、座る席がなかった。
「足が痛い‥」
入学式だからといって、ヒールを履いてきていた。
「座っちゃえばよくない?」
「駅員、そこにいるじゃん」
「そっかぁ…」
そう言うと、電車から見える景色を眺めていた。結衣は、これから始まる高校生生活にワクワクしていた。
1時間ほどで、白色の清潔感を漂わせる建物が見えてきた。
(これが‥F高かぁ)
電車から降りて、学校を目指した。
「みんな服、適当じゃない?」
「ちょっと、派手すぎたかな?」
結衣の母親は、35歳をまだいっていない。他と比べると若いほうだ。
校長の話が終わって、長かった式が終わった。結衣のクラスは、4組だった。残念ながら、知ってる人と同じクラスになれなかった。クラス行って、まだ誰もいない席に1人座っていた。すると、誰か来たからいつものくせで声をかけてしまった。
「何番?」
相手は戸惑いながら答えた。
「36番…」
この人と式が終わってから、友達になった。名前は、愛と書いて“つぐみ”と読む。
(変わった名前だな〜)
つぐみとバイバイして、この日はお母さんと帰った。