君『青空はいつだってきれいだ。下で何が起きても変わらない。そう思わないかい?………君。』
そう言って
君は、
こっちを振り向いた。
君『泣くの、やめたら?』
私『す、すいませ…、』
君『不穏な輩は駆除してあげたというのに…、君は何でまだ、泣き止んでくれないのかな。』
「君」は「私」に
問いかける。
君『からまれて、恐かったの?かなしかったの?』
私『くや、し…。』
「君」は不思議そうに
「私」を見る。
私『私はダメな子で…、そんなのはわかってたけど……。でも、時々こんな、助けられてばかりの自分を認識してしまうと、情けなくて…。』
「君」は黙って、
「私」の言葉をきく。
私『それは私でも、こんな私でも…、やっぱり自分が………くやし、い』
「君」の顔が
「私」の顔に近づいて
「私」の目に溢れたものを
「君」の舌がスクっていった…。
君『泣かないで。』
「君」はそう、
「私」につぶやいた。
君『泣いたりしてほしくないから、助けてあげたりしてるのに…、それでも泣かれてしまうと云うのなら僕は、困ってしまう。』
私『すみ、ませ…』
君『だから』
そう言うと
「君」が、
「私」の前に立ち
こう言った。
君『これはもう、アレだね。』
「私」は訳がわからない。
君『こうするしか。』
「私」は、まだわからない。
そんな「私」に、
「君」は少しの沈黙のあと
「私」にこう言った。
君『ずっとそばにいて守るしか。』