曇天の下、男はビルの屋上に立っていた。 全身をおおう薄汚れたフードコートが強風になびいている。 屋上の縁に立つと群衆に混じってターゲットが目に映る。その瞬間男の顔に不気味な笑みが浮かんだ。 男はコートに隠すように持っていた狙撃銃の先をターゲットに向ける。 胸の高鳴りもなく、トリガーは引かれた。 パシュッ サイレンサーを経て撃ちだされた弾丸は一瞬にしてターゲットのコメカミに黒い穴を開けた。 男はそれを確認すると、群衆の悲鳴を背にその場から消えた。
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