セブンスターとキール

キール  2008-11-17投稿
閲覧数[258] 良い投票[0] 悪い投票[0]

煙草という恋人を見つけて半年が経った。


今では煙草と言う存在が無ければ立つことも出来ない。


現実的には立つことが出来るんだけど、ここで言う立つは精神的に、という意味だ。


僕は半年前、恋をした。そして、失恋をした。


彼女にであって、僕は夜もまともに眠れないし、煙草は吸い出すし、ぼーっとしてばっかりだ。


ひねくれものだから、気持ちも伝えられない。
失恋した、というのは、彼女から拒絶されたわけではなく、僕が感じていることだ。



僕は彼女に思いを打ち明けなかったし、これからもそうだろう。


伝えるつもりがない言葉は、無いのと同じだ。
でも、伝えるだけが善でも無い筈だ。



たまに煙草を吸うことが馬鹿馬鹿しいと思う事がある。体にろくな影響を与えないし。


でも恋愛だってそうだ。いつだって幸せになんかなれたりはしない。だったら煙草にだって期待なんかしなくたっていいじゃないか。



冬に向かう季節。穏やかで醒めた大気。僕という弱虫な人間。セブンスターと彼女。
すべてがうっすらと鬱陶しくて、でもたまらなく愛しい。

i-mobile
i-mobile

投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 キール 」さんの小説

もっと見る

恋愛の新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ