天井から吊り下げられているランプの下で、サリア、ライル、セイルの三人は一斉にため息をついた。
「…ロイ君は…今でもその事を…」
「ええ…未だに自分のせいだと考えて、悩み、苦しんでいるのです。…そちらに行かせたのも、何とかそれをもう少し軽く受け止められるようになってほしい、と考えての事だったのですが…」
「そうだったのか…兄さん…」
セイルは沈痛な面持ちで、一つ小さく息を吐いた。
「…ロイ君には、他に友達はいなかったのですか?」「友達…ですか。残念ながら、あの事があってから、ロイは友達を持とうとしませんでした」
ライルは目を伏せて首を横に振りながら、サリアの質問に答えた。
「あの…その事が起こる前の友達も、いなかったのですか?」
サリアは怪訝そうな表情で、ライルを見た。
「…友達…ああ、一人いましたよ。確か、女の子でした。ロイより二つか三つ上の子で、特にリアとは親しく、いつも三人一緒に遊んでいたと思いますが…」
「その子は、その事があった後、ロイ君を遊びに誘ったりは…?」
「まさか!あの時のロイは、まともに遊べるような状態ではありませんでしたよ。…いや、まてよ…確か、一度ロイを訪ねて来た事があったような…」