"仮面"とは私の仮の顔、世界的にわれてる本当の顔で出歩けば周囲の人を巻き込む惨事になることは目に見えている。
だから"仮面"で隠している。
私はここC工業大学に通っている。学部は情報工学部、学科は知能情報工学科。クラスに女子は1割か2割くらいしかいないが、仲良くなれた4人といつも一緒に行動した。この時間は私にとってはあることを忘れて心から楽しみ、笑った。
それが今の私に許された最後の時間になるかもしれないから…
キーンコーンカーンコーン
「はぁぁ、今日も1日終わった〜」友達の1人、トモ。私達5人の中では活発な方でバンドサークルに入ってる。正直一番頭良くて可愛いと私は思う。
「お疲れ様。ねぇ、実験の結果どーなった?」友達2人目、ミカ。彼女はサークルに入らず、卒業アルバム委員会に入ってる。写真撮影が好きで私達5人が開いたパーティーでは必ずカメラマンだ。彼女もお茶目で可愛いと思う。
「ウチらのとこはこーなったけど…」3人目、ミキ。彼女は県外出身の元気なやつ。なんかいろんなサークルに入っててよく『金が飛ぶ〜』とか『締め切りに間に合わない〜のに、時間がない〜』とか叫んでる。
「ねぇねぇ、この後どーする?」4人目、一番ちっちゃくてほっとけないカオル。だけど、思慮深いし何より人の気持ちに敏感な子だ。
『みんなで食堂でだべろうよ』ものの見事に私とカオル以外の3人が口を揃えて言った。
「じゃあ、そーしようか。準備出来てる?」苦笑しながらこのセリフを言うのは私の役目…となりつつある。
私達の中にリーダーと呼べる存在はいない。だから、みんなリーダーになるし、時にはサポーターに回る。周りからはチームワークが一番いいと評判だ。
『オーケー!』今度は4人全員が口を揃えた。
「じゃ、行くか〜」呑気そうに言うのは私のクセ。まぁ誰も気にしてないし、こーゆーときはこのテンションの方がいいだろうな。
私達は放課後はよく食堂でそれぞれの予定まで時間を潰す。人も少なくて居心地は最高だ。いつも入口から対角線の端っこに陣取る。