約束だよ

りこりす♪゙  2006-06-18投稿
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明け方。
僕は自転車の荷台に君をのせて,駅へ向かっていた。
古くなったタイヤが僕らの重みに悲鳴をあげる。ペダルを漕ぐ僕の背中には君の温もりが伝わってきて,またひとつため息をついた。

「またため息ついて〜。明るく行こぅょっ♪」
「後ろに乗せられてる身なんだから暴れないでくれる?」
「はぃはぃ(笑 もぅちょっとだから頑張って!!」

二人乗りでの上り坂はちと辛い。
やっと坂を登りきると,朝焼けが僕らを待っていた。

「綺麗ー…」

僕は何も言えなかった。後ろを振り向いて驚いてる君の顔を見たかったのに,泣いてたから振り向くこともできない。
つくづく男のくせに泣き虫な自分に腹がたったけど,黙って自転車を漕ぎ続けて,またひとつため息をついた。


駅前。
駅前の砂利敷にはいつも自転車がぎっしり並んでいるのに,今日は朝早いせいか数える程しか置いてない。
その中に自転車をとめて中に入ると,君は切符買うところだった。
券売機で一番端の,一番高い切符が行く街を僕はよく知らない。
僕は一番安い入場券を買うと,君と二人,小さな改札をくぐった。


<続;;>



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