ハーフムーン (24)

 2008-11-19投稿
閲覧数[905] 良い投票[0] 悪い投票[0]

その場所は、マーケット中心部の広場を利用して作られた、特設会場だった。

そこには年寄りから主婦、家族連れまで、大勢の人々がテントの周りに群がっていた。

「何だろ?」
マモルが言った。

「何かの抽選会やってるみたいダヨ」
そう言ってミユキが見上げた先には、『大抽選会』の文字が踊っていた。

「何が当たるのかな?」
マモルが群集をかき分け、前に進むと、そこには次のように書かれていた。


―マーケット大周年祭!―\r
年に一度の大抽選会実施中!期間中1000円ごとのお買い物につき1回抽選が出来ます!豪華賞品プレゼント!空くじなし!

…と派手な宣伝文句が並んでいた。

続けてマモルは、賞品の内容を確認した。

1等 高級外車
2等 高級ブランド時計
3等 最新液晶テレビ
4等 ポケットティッシュ

「えらい極端だな…」
マモルはそう思った。

すると抽選会場のスタッフの一人が、マモルに対して話し掛けた。

「ハイハイそこのお兄ちゃん!1000円以上のレシートで、抽選できるよ当てちゃうよ!クルマに時計にテレビにティッシュ!豪華賞品なんでも当たるよ!寄ってらっしゃい見てらっしゃい!」

男の軽妙な口上につられ、マモルはポケットのレシートを探した。



投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 翔 」さんの小説

もっと見る

ミステリの新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ