* * * * * *
チュン‥チュン‥‥‥――
窓の外から、
すずめのさえずりが聞こえる。
『ん〜〜‥‥朝‥‥‥?!』
眠い目をこすりながら、ゆっくりと部屋の中を見渡し、
あたしは、
いつもの朝の風景と違うコトに気づく。
隣には、
暖かい、大好きなヒトのぬくもり。
きゃっ☆
聖人の寝顔。
初めて見ちゃった☆
あはっっ。
寝息立てて寝てる。
か‥‥かわいいっっ/////
あたしと大好きなヒトの上には、
大きな毛布が1枚掛けられている。
お母さん‥‥。
きっと、母が掛けてくれたんだ。
リビングの壁に掛けられている時計に目をやると、
午前6時を回ったところだった。
あれっっ?!
お母さん、まだ起きてないのかな?!
母は、いつも6時には起床する。
もしかして、
お母さん、寝坊してる?!
起こしてあげなくちゃっっ‥‥‥。
ソファーの上から静かに離れ、
あたしは、
リビングの隣の、母の寝室へ向かった。
『お母さん‥‥起きてる?!』
聖人を起こしちゃ悪いと思って、
あたしは、少し小声で言った。
『あら、奈央おはよう。起こしちゃ悪いと思って、あなたが起きてくるのを待ってたのよ。
それより、あなた達、あんなところで寝て、風邪ひくわよ。』
『うん。昨夜、ソファーの上で2人で話していたら、お互いにいつの間にか寝ちゃってた。』
『そう。夜中に目を覚ますだろうと思って、母さん、隣の部屋に2組布団を敷いてたんだけど?!』
『えっ?!本当に?!ごめんね、お母さん。』
『今日は、開校記念日で学校は休みでしょう?!
聖人君には、ゆっくりしていってもらいなさい。』
そっか。
今日は、学校‥‥休みだったんだっけ。