死ぬのは嫌だ。
どんなに悲しい人生でも僕は生きることを選びたい。
自殺か逃走?
なら逃げようじゃないか!
僕は、なるべく警察や一般市民に見つからずに逃げることを決意した。
いつ捕まるのかという恐怖。
財布にはクレジットカードと現金が3000円入っている。
あとは小銭。
一円玉がいっぱい見えて数えるのをやめた。
これで何日もつだろうか。
ここは京都。
交通は便利だが、今は100円も貴重だ。
仕方なく徒歩でできるだけ遠くに逃げよう。
幸い季節は夏が終わったばかりでまだ夜もそれほど冷えない。
野宿するには調度いい。
せめてお金を稼ぐことができれば、ネットカフェぐらいには泊まれるのに。
辺りが暗くなってきた。
そろそろ公園でも探して寝よう。
全身汗でベタベタして気持ち悪い。
せめて顔だけでも洗っておくか。
蛇口を見つけて両手に水を溜め顔を突っ込んだ。
とても気持ちがいい。
タオルはないのでトイレに入りトイレットペーパーをあさった。
そろそろ寝よう。
調度いい芝生があったのでそこで寝ることにた。
翌朝、辺りがざわついてることに気付き目を覚ました。
僕はパトカーと警察官に囲まれていた。
(つづく)