溶けていくように
君の笑顔が消えた
代わりに生まれた安らかな絶望
「どうして何で私が悲しい幸せなんて、」
意味を成さないぶつ切りの言葉たち
「助けて嫌い憎いあんたなんか私が死ねばいいのに、」
ねぇ、――ちゃん。
私はめったに人のために泣かないんだよ?
私は君のために何度も何度も涙を流したんだよ?
所詮は偽善ということか
狂ったあの子に最初から伝わるはずなんてなかったんだ……
「みんな、大嫌い。」
君の口を縫いつけてやれたら
君はもうみんなを傷つけたりしないのかな
傷ついたみんなから報復を受けることもなくなるのかな
私はただ
君に幸せになって欲しいだけなのに
――涙の翼を作ろうか
君が飛んでいけるように
ここから逃げ出せるように
もっと広い世界が見えるように
「カナシミデシカトベナイナラ、ソレデモイイカラ」
私を憎みなさい
好きなだけ恨みなさい
私の涙も使って構わない
早く早く早く
大きくて丈夫な涙の翼を
君に似合いの涙の翼を
か細いその背中に生やして
どこまでも飛んでゆけ
君が行くその先に愛が待っているように
私はここで歌っていよう
声が枯れるまで、歌っていよう。