痛みのち毒?

名無し  2008-11-23投稿
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―恋は盲目―\r
沙也夏と付き合い初めて一月が過ぎた。
ビーンボールは高め一杯のストライクへ、そして打ち頃の甘いホームランボールへと変わっていった。
さようなら、山田太郎。
こんにちは、岩鬼。
更には週末だけでなく、平日に会う事や、親や弟と一緒に食事をする事もある。
少し前まで考えられなかった、“普通の“彼氏になっていた。
彩はと言えば、結婚の準備などで忙しいらしく、仕事も辞めて彼氏の実家暮らしだ。
沙也夏と付き合い始めてからは1、2度しか会っていない。
“このまま沙也夏と付き合ってくのも悪くないな。性格は少しキツいけど彩に比べればなんて事はないし、身体の相性も悪くない。料理はイマイチだけど、結婚するまでには何とかなるだろ“
なんて事を考え始めていた。
その日も沙也夏の家に呼ばれて晩飯をご馳走になった。
以前は身体中を蝕んでいた彩と言う毒素も、少しずつではあるが中和されてきていた。家を出てから10分もしないうちに沙也夏から電話が入る。
「気を付けて帰ってね♪今度の週末は泊まりに行くから♪」
「わかったよ。楽しみにしてるわ。」
こんな他愛のない会話にも幸せを感じてしまう。
これが普通の生活か…。
VIVA普通!!
普通最高!!
普通に生まれて良かった〜!!!
と、一人サンバカーニバルを開いている時点で全く普通じゃないのだが、そんな事はお構い無しで
浮かれ続ける俺にメールが水を差す。
“どうせ沙也夏からのおやすみメールだろ?“
そうタカをくくりながら、しかしちょっと喜びながらメールを開く。
―好事、魔多し―\r
そこには、全く来ると思っていなかった名前が刻まれていた。
『発信者-彩』…



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