エリザベスドール?(13)

ぐうりんぼ  2008-11-23投稿
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「提供してくれたのはありがたいけどねェ。
 我々の方で勝手に処分してくれなんて言われても、困るんだけどね」

「どうします?
 調査が終わったら、処分しますか?」

「エリザベスをバーソロン会長に渡す時、ついでに引き取ってもらおう。
 よろしいですかなヒース助教授?」


 ジックリと人形を観察しながら、ヒース助教授は答える。

「ええ、イイですよ」

「宜しい。じゃあマーティ巡査、バーソロン会長にローズマリーの事を伝えておいてくれ」

「分かりました」

 マーティ巡査は敬礼して、部屋を出て行った。

 一通りの採寸やチェックが終わると、ヒース助教授はケースの扉を閉めた。

 器具の整理をしながら、ヒース助教授は言う。

「このローズマリーって言う人形も、動くんですかネェ?」
 モグレは人形を見入りながら…

「まさかァ、そんな事はないだろう?」

「でも,持ち主の人が薄気味悪いって言ってたんでしょう?」

「そうだけど…、どうなんだろうなァ?
 助教授はどう、思われる?」

「物理学者として、そんな非科学的な事は信じませんけどネェ」

「でも、あの…バラバラになった方は動いた」

「あの人形の方だけが特殊なのでしょう。
 何故動いたのか、もう少し徹底的に調べないと分かりませんけどネ」

「研究結果を期待してますよ」

 時計を見るヒース助教授。

「警部、今日これで部屋を閉めたいと思いますので」

「ああどうぞ。私も失礼しようと思ってましたから」

 部屋を出る2人。

 ヒース助教授は電気を消し、扉を閉めた。

 この時…



 ローズマリーの鋭い視線が…



 2人に向いていた。

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