彼女がスッチー8

masa  2008-11-25投稿
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2006年11月30日

その彼女が今日香港に旅立った。


二ヶ月の休暇の終わった彼女は
なんと同じ会社で働くと言い出した。

結局、僕は辞めろという権利もなく、
帰宅時には毎日駅まで迎えにいくことで自分を慰めながら
全力で転職活動を続けた。
職務経歴書を見栄えよくするために仕事も全力でやりながら。


その結果、今の会社に転職できた。

結果、駅のロータリーの中にある位、
駅近の家に彼女と住めるようになったし、
仕事を辞めてCAになるための勉強に専念する彼女を
なんとか養える位にはなった。

しかし彼女は行ってしまう。

僕の転職が決まったときには、
新しい仕事が始まるまでの期間、
一ヶ月彼女をヨーロッパに連れて行ったりもした。

それでも彼女は行ってしまう。

彼女との最後のデートはリーガロイヤルの
エグゼクティブルームをとった。
最高級のエステもつけた。

それでも彼女は行ってしまう。


人生とはとかく簡単ではない。


ずっと応援してきた。

好きなことをしたらいい、
やりたいことをやって生きろと言っていた。

それが自分に嘘をついてきたとか、
強がりだったと思う日も来るかも知れない。


次会う約束はない。

当分トレーニングで忙しくいつ会えるかは未定らしい。

今までも次の約束がないときは何度もあった。

でも、それは

「いつでも会えるから」で

「次いつ会えるかわからない」

のは二人にとって初めての経験かも知れない。


昨日の夜は彼女の実家に泊まり、今日の朝、
彼女を駅まで送り、その後、
自分の家に戻り洗濯をしてから出勤した。

いつもと変わらない別れ方だった。

奇遇にも僕も転勤が決まり明日から新天地で働く。

二人とも新たなスタートを踏み出す。

僕らはまたいつか会うのだろう。


それぞれまたいろんなことを乗り越えて。





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