パパ いつも どこに帰るの?
…いつも、家に帰ってる。朝には、家にいる。
どうして?!
すごく、ショックだった。
子供からそんな事を言われるなんて、考えてもいなかったし、言われてびっくりするような事をしてたんだとアラタメテ思った。
子供が感じてるって事は、奥さんも感じてるって事。
マズい。
でも、普通に装おっていたんだ。
僕も家族が大事だったし、この生活が大切だったから…。
でも…。
そんな中で数ヵ月後。
いつものように、でも、普通より早い時間に帰って僕の家族と寝ていたんだ。
夜 遅く、下から声がした。…お母さん(お祖母ちゃん)の声だった。
奥さんを呼ぶ声。
まだ 夜中の2時過ぎに…
もちろん異常な事は想像した。…階下に行った。
お父さんが廊下で倒れていた。息が途切れ途切れで、ヤバイと思った。
僕の母と同じ。
冷静だった。
すぐ救急車を呼んで、…周りの家の人が出てきたけど、説明なんてしている暇もないし…
ただ、子供達が怖がらないように、何も無かったように、下の事はわからないように寝かせてくれるよう奥さんに頼んで、僕は救急車の後を追った。
病院に着いて、一時間くらいだった。奥さんと親戚の人がきた。子供達とお祖母ちゃんは家にいた。
それから、一時間くらい過ぎた。
戻って来なかった。
一ヶ月前に会社を退職して、これからは自分の好きな事を、趣味を仕事に頑張るって言っていたんだ。
それに、孫が凄く可愛いいみたいで、いろんな所に連れて行くとか言っていた。
…アリエナイ。
…有り得ない。
絶対、有り得ない。
今からなのに。
…悪い事をした罰なのかな。でも、それなら僕自身に!
そう思った。
朝、お父さんと一緒に家に帰った。
子供達にはその時は会わせなかった。
できるだけ下に来ないように、また、上の子は普通に幼稚園に行かせた。
爺ちゃん子だったから…。
朝も夜も、ずっと家に居る僕に子供達は喜んでくれてた。離れなかった。
でも、いつもと違うって、すぐわかっちゃうよ。
悲しい場面が残っていた。隠せないし…。
…おじいちゃん起きて!
酔っ払ってるの?
…子供達の最初の言葉だった。