マクシミリアン「悪いが…お前に次の勝利は無い…」
マクシミリアンは余裕の口ぶりでガイラーをまくし立てた。
ガイラー「だが所詮は旧大戦の遺物…。…大人しく軍事博物館にでも寄贈すればいいものを…」
ガイラーはその余裕の口ぶりに即座に反応したがそこには感情の抑制が大いに含まれていた。
ダークフィアーは武双龍焔獄の薙刀『龍刃』を振り払うとダブルチェーンソーを分離させ両手に構え武双龍焔獄に向かって体当たりした。
武双龍焔獄はそれを龍刃を振り回し、簡単に切り返す。
ガイラー「クソッ!!」
ダークフィアーがバランスを失った時であった。
マクシミリアンはそれを見逃さず武双龍焔獄は龍刃を縦に振り抜いた。
マクシミリアン「隙あり!!!」
ガイラー「当たるかぁあ!!!」
ダークフィアーは龍刃の斬撃の回避を試みるがリーチの長さの影響で左腕に深い傷を負った。
ダークフィアーは距離を取る事を試みるが二体を避けるようにして連邦公国軍指令部へ進路をとる蠍型グルド『スティングアー』の大群の中に飲み込まれてしまった。
ダークフィアーの漆黒の機体は砂埃の中に消えてしまった。
武双龍焔獄も大群から逃れるために翼を広げ空に上がった。
地上を見下ろすマクシミリアンの表情に安堵の色は無かった。
マクシミリアン「奴を倒す為にはこの雑魚どもが邪魔だな…」
次の瞬間であった。
台地を揺るがす轟音と共に地上であちこちが隆起し始めた。
ガイラー「お前がどうあがこうが俺の勝利に変わりないんだよ!!」
次の瞬間、マクシミリアンの目にも地上からこちらを見上げるダークフィアーの姿が確認出来た。
マクシミリアン「言ったはずだ!!お前に次の勝利はないとな…」
ガイラー「ほざくな!!敗者風情がぁ!!」
ダークフィアーは右手を天に翳し即座に巨大な重力球を形成した。
周囲のグルド達は次々と重力球に吸い込まれて行った。
ガイラー「喰らえぇえええ!!!!」
放たれた球体は一直線に武双龍焔獄へと向かって行く。
しかしマクシミリアンは口元に笑みを蓄えたままであった。