突如光を強めた武双龍焔獄にガイラーは動揺を隠せずにいた。
ガイラー「くっ!!また何かの小細工か!!」
ガイラーは自らに自制の念をかけながら武双龍焔獄を凝視するとダークフィアーは武双龍焔獄の元に急降下していった。
ガイラー「この俺を出し抜くなど有り得ないんだよ!!」
ダークフィアーはダブルチェーンソーを両手で構えると刃が回転する音と共に武双龍焔獄の腹部を貫いた。
ガイラーに安堵の表情が生まれた瞬間であった。
マクシミリアン「悪いが…そいつは“ハズレ”だ」
敵の位置を示すレーダーを確認したガイラーの表情は凍り付き口元に震えさえ覚えていた。
ダークフィアーの背後に背を接触させた状態の武双龍焔獄が控えているのだ。
ダークフィアーは直ぐさま振り返り、武双龍焔獄を横一線に切り捨てた。
火花を散らしながら武双龍焔獄の残骸は地上へと落下していった。
マクシミリアン「残念、それもハズレだ」
次の瞬間、ダークフィアーを取り囲むかのように六体の武双龍焔獄が現れた。
マクシミリアン「お前の最大の敗因は俺を倒さなかった事だなぁ!!」
六体の武双龍焔獄はそれぞれの双頭の口から何発もの光弾を発射し、ダークフィアーはそれを次々と被弾させられた。
六体の対角線の中心点では光弾から発せられる光と爆風で周囲の視界はゼロと化した。
辺りに漂った沈黙にもマクシミリアンの表情は綻びを見せなかった。
煙が少し晴れた瞬間であった。
煙の中からチェーンが飛び出してくるとそのチェーンは周囲三体の武双龍焔獄の首を切り取った。
マクシミリアン「くっ!?やはりまだ生きていたか!!!」
二体の武双龍焔獄が煙の中心点に向かって行ったが次の瞬間、黒い非常に巨大な球体が煙の中から現れ二体の武双龍焔獄を飲み込んでしまった。
ガイラー「残った一体が本物かぁ!!!!!」
目を血走らせたガイラーが声を枯らせながら叫んだ。
しかし次の瞬間であった。
残された一体の武双龍焔獄も黒い球体に向かって突っ込んで行った。
マクシミリアン「見せてやるよ!!実体を伴う影から成されるこの機体の真の力を!!」