エリザベスドール?(15)

ぐうりんぼ  2008-11-29投稿
閲覧数[471] 良い投票[0] 悪い投票[0]

「実は今日、エリザベスとよく似た人形が国立スーツ大学の4号研究棟に運び込まれたらしいんだ」

「何の為にですか?」

「バラバラになったエリザベスの研究の為だよ。 人形の持ち主から、提供されたそうだ」

「エリザベスにソックリって、どんな人形なんだろう…」

「名前は確か…ローズマリーって言ってたかな?」

「ええ…」

 思わず、自分の耳を疑うルーク。


 ―――――――――\r

 国立スーツ大学構内…

 ガチャン…

 4号研究棟内を巡回中の警備員ランスが部屋の中に入った。

 電気を点けて辺りを見回す。

「異常なしっ…と」

 電気を消し、部屋を出ようとする。

 ランスはふと、バラバラになったエリザベス人形が見たくなり、ケースの方に歩み寄った。

 興味深く、中を見る。

 今度は近くに置いてあるもう1つのケースの中を見る。

「薄気味悪い人形だ。
 娘の誕生日プレゼントには、相応しくねえな」

 ランスはそう言って部屋を出た。

 再び真っ暗になった倉庫内…

  …


  …


「ローズマリー…」


 どこからともなく聞こえて来る女性の声。


「ローズマリー…」


 又しても声が…

 すると…

 部屋の電灯が薄暗く灯った。

 ガラスケースに入っているローズマリーがまばたきを始める。

 サッと手を上げたローズマリー。

 ケースの扉がゆったりと開いた。

 ゆっくりと、出て来るローズマリー。

 エリザベスが入っているもう1つのケースに歩み寄った。

「ローズマリー…」

 ケースの中のエリザベスが呼んでいる。

 ケースの蓋に両手を置き、ローズマリーは中を見る。

「ココよ、エリザベス」

 ローズマリーの声に反応するかのように、エリザベスは目を開けた。

 口が動く。

「ローズマリー…」

「やっと会えたわね…エリザベス」

「アイタカッタ、ローズマリー」

「私もよ」

「ワタシノカラダ、バラバラ二ナッタ」




投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 ぐうりんぼ 」さんの小説

もっと見る

ホラーの新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ