「君は・・・」
「私、真中桜。よろしく」その女の子は笑顔で、翔人と握手をした。
「真中って、リョウくんと同じクラスの?」
「そーだよ。大神くんから聞いたの?」
翔人と桜はすでに意気投合していた。しばらく話していると翔人が言った。
「明日、部活見に来てよ。おもしろいはずだから。」「うん、行く行く。」
そう言って、二人はそれぞれ別れていった。
次の日、翔人はあくびをして体育館に来た。
「おっ、翔人バッシュ変えたのか?」
大和が即座に翔人のバッシュを踏んだ。新しいバッシュは踏まれるのがバスケ部の掟なのだ。
「なぁ、ところであの子は一体・・?」
大和が指指す方には、桜が中宮が用意したイスに座っていた。
「ちょっとしたお客さんです。」
翔人が笑う。しばらくして部活が始まった。みんなが懸命に走る姿に桜は見入っていた。
「楽しいか、真中」中宮は桜に聞いた。
「はい。」桜は見ている内に、自分の中である思いが浮かんでいた。
「中宮先生。」中宮が桜の方を向く。
「私、ここのマネージャーになりたいです。」
中宮は驚いた。桜の真剣な顔は決意を物語っていた。