夕日が教室を赤く染める。
｢だから今回はうそつきたくない｣
｢はる？｣
｢私は大堀が好き…｣
｢はる…｣
｢大堀が他の人を好きでも私はもう自分の気持ちに嘘はつきたくない｣
気が付いたら私の目から大粒の涙が溢れていた。
｢はる…、ゴメン｣
大堀は下を向いていた。
ふられたはずなのに私はどっかすっきりしていた。
｢私まだ…好きでいてもいいかな？｣
｢ダメだ｣
大堀は苦しそうだった。
私の為にそんな顔してくれるあなたが大好きです。
｢だってそんなに急には気持ち切り替えられないよ｣
私は精一杯の笑顔で答えたけど大堀は辛そうに…
｢はるの気持ちには応えられないから｣
下を向いたまま顔をあげてはくれない。
｢歯車はあの時、うそついたからくるったのかな？｣
大堀の辛そうな顔に思わずそんなことを口走ってしまった。過去は戻らないのに…すると大堀は思わぬことを告げた。
｢俺はずっとはるが好きだった…初恋だったよ｣
下を向いていたけど大堀は泣いている様な気がした。
｢やっぱり…うそついたら…神様は許してくれないんだね｣
｢はる…ゴメンな｣
私は好きな人に辛い思いをさせたい訳じゃないのに…私は初めて神様が嫌いになった。
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