スラム part7

やいち  2008-11-30投稿
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開始からいきなり激しい組手争い(優位に相手と組むために相手の手を払い、襟や袖を取り合うこと)になった。
新藤の襟を掴みに、右手を出した。
きれいに弾かれた。
組手争いうまいな。
そう思った瞬間不意に右手で襟を取られた。
『まずい!』
その瞬間、新藤の背負い投げにきれいにかかっていた。

…『あの時と、あの時と同じ技で投げられてたまるか!』
俺はあの中学最後の大会を思い出した。
体が宙に浮いた。
背中で落ちないように全力で体をひねった。
バァーン!
「有効!」
悠の声が響いた。
有効、柔道の技で下から基本的に二つ目のポイント。下から、効果、有効、技有り、一本の順になってる。

『助かった。』
かろうじて肩ぐらいから落ちれてた。
背中からだったら、一本だった。

無駄なこと考えてたら負ける。
「待て!」
悠の声だ。
普通、投げられると、寝技(相手を動けないように制して抑え込んだりする押さえ込み技や間接技、絞め技をかけにいくこと)をするのだが、俺は攻められないように瞬時に防御姿勢に入ったから、待てがかかった。

互いに立って再び定位置につく。
「始め!」
再び試合が始まった。

新藤は俺と同じ右組手(右手で相手の襟を、左手で袖を取る姿勢)か。

こっからは、俺も全力でいく!

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