『でも、ビックリしたな〜ゆりって全然小悪魔っぽくないのに、さっきは悪女に見えたよ。うん見えた』
『でしょ。やっぱ私達合格してるよね。きっと』
『うん!!』
私は智弘クンがどのタイミングで封筒をあけるのかで、ソワソワし始めていた。
『智弘クン・・・。』
『あっゆりフジテレビ着いたよ。夏は冒険王ファイナルやってたけど、今は静かだな〜』
『そりゃイベントだからしょうがないよ。ファイナルかぁ・・・来年はイベントやらないのかな?』
『どうかな?まぁイベントの名前変えて、やるんじゃないかな?』
『だねっ。そしたら、来年も私の事連れて来てください・・・』
智弘クンが少し恥ずかしそうにしていたので私は智弘クンの手を握りました・・・。
すると手に汗が滲んでしまい、私はすかさず、目覚ましのマスコットに指をさし
『可愛いっ』
と微笑んだ。
『都会って楽しい所いっぱいだね。』
『うん。あっ面白いエリアがあるよ。昭和の風景が味わえる場所!ゆりの田舎もそんな感じかな』
『酷いなぁ・・・いくら何でもそれはない!!』
私達は智弘クンのお薦めの昭和の風景の中で未成年ながら、一杯だけ、ビールを飲んだ・・・ 苦かった・・・
智弘クンと舞台の話しや好きな映画やドラマの話で盛り上がり、次に智弘クンが指さした先が大きな観覧車だった・・・
『智弘クン。わっ私観覧車初めてだよ・・・こっ恐くないかな?』
智弘クンは私の頭を撫でてくれて
『平気だよ。僕がついてる』
といい、手を引っ張ってくれた。
その背中は男らしく、私は智弘クンが好きでしょうがなくなってきたのだ!
『やっぱり少し並んでるな!あっゆり。封筒持ってきたよな。』
『うん!!勿論』
『観覧車の中で見ような。』
この一言で私の緊張は倍に増した。
私達に順番は回ってきた・・・
写真があるらしく、私はカメラに笑顔を作った!
『よーーし封筒出して。僕とゆりの封筒交換だ!!てっぺんに達したら、せーので見るぞ』
私達は互いのオーディション結果発表の封筒を交換し、てっぺんを目指した!
『そろそろてっぺんだな』
二人は声をそろえた
せーーーの!!!