ルイスは本当に心配したような表情で、ロイを見ていた。
「いや、だから、あー、もう!」
ロイは髪をがしがしと掻きむしりながら叫ぶと、前夜に起こった出来事を詳しく説明した。
「それで今朝、俺のベッドの中にいたのか…」
「そうだよ…全く、絶対確信犯だよあれは…」
ロイはそう言って、深々とため息をついた。
でも、彼と貴方の寝姿はとても良かったですよ。
「…貴方の趣味に巻き込まないで下さい」
「趣味?」
ミリス、エミリア、リリーは興味津々といった表情で、ロイを見た。
「エリクシオンの趣味ですよ…『ルイスと僕の寝姿がとても良かった』みたいな事言ってるんです」
「…なるほど…確かにありかもしれませんね…」
「そうね…ありだわ」
「ありですね」
ミリス、リリー、エミリアの三人はルイスとロイを見て一斉に頷いた。
「…!」
ルイスとロイはその様子を見た瞬間、背筋に悪寒が走った。
やはり…男性と男性の愛は永遠のテーマですね…。
「知りません!それで、緊急事態というのは一体何なんですか?」
ロイは脱力しながら、一つ小さく息を吐いて、尋ねた。
今夜、エリグラム砦がフードを被った人物とグラムに襲撃されるようです。